オークションで売られていたバイクのメンテナンスのご依頼でした。
90年後半〜00年初頭辺りのバイク。
スペシャライズド・ロックホッパーコンプ。
リッチーのチューブとエンドが奢られた、26インチのクロモリのMTB。昔は入門クラスのMTBはサスなしのいうのは結構ありました。懐かしい作りのバイクですね。
中々の傷み具合で、まあ古いバイクだしこれも味だよね、というような話もあり、フレームの傷については特に大幅に直す予定ではありませんでした。
最初はこんな感じ。パーツも古く、組み付けもちょっと怪しい感じ
68mmのBBに無理矢理73mmのBBがねじ込まれていたり💦
パーツは、ほぼ全部載せ替えという事で、お客さんとあれこれ相談しながら決めて行きました、
フレーム。塗装の変色、剥がれ、そして錆。よく見ると、結構傷んでいます。
BBの大きめの錆の箇所、そこは直しましょう、なんて話していたのですが、、、
実はBBの塗装を修正したところ、ほかの所との差がかえって目立つようになってしまい、それなら目立つところは直してしまいましょうか!なんてお客さんと話が盛り上がって、やりましょう、時間かかってもいいから、ということになりました。
ということで、ざっとその時の画像を貼っていきたいと思います。
元の塗装はまだしっかり食いついていたので、そのまま生かしてペイントすることにしました。ダウンチューブは元の塗装のままです。
他のチューブは概ね傷んでいるので、ロゴをマスキングして、下塗り塗料を塗っていきます。
もはや、タッチアップ塗装の域を離れつつあります(笑)
ガリ傷や、塗装が陥没したような箇所が沢山あり、それらを消すために下塗り材とパテを駆使して表面を平らにしていきました。
シルバーの部分修正後。次はブラックの部分
クリアを吹く前なので、まだ表面が粗い感じです。
ブラックとシルバーの切り替えしライン上に複数傷が、、、
もう、覚悟を決めてラインをマスキングして修正します
目立つヘッドロゴの中に傷があるので、そこも塗りなおし!
こんな感じに細かいところを少しづつ潰していきました。
多分、ここまで傷も多いと部分補修というより剥離して全塗装したほうが仕上がりもきれいだし、新品同様に仕上げられます。
複数の部分補修というのは、じつは非常に手間がかかります。塗装屋さんが全塗装を勧めるのがわかる気がしますね。
いわゆるレストアは、そういった作業です。
今回は、レストアではなく、あくまで傷の補修。タッチアップ塗装で済ますこともできましたが、、、それ以上に踏み込んでしまいました💦
時間もそれなりにかかりましたが、お客さんも辛抱強く待ってくれた事に感謝です
m(_ _)m
最後、クリアを吹いて、乾燥後磨いて仕上げです。
今回は、ガソリンがかかっても剥がれない強い塗膜の2液型ウレタンクリアを使用。
BBのタップ通し
ディレーラーハンガーのタップ通し
ケーブルは半田付け
「S」マーク周辺のガリ傷は、ちょっと苦戦しました💦
リッチーのステッカーが誇らしいですね。
RDはXT
ウルフトゥースのチェーンリング!20年前のフレームと現代のパーツが融合しました。
レストア、と呼べる所までは達していませんが、20年前のバイクが、キラキラと輝いて復活。
私で出来るのはこの辺りまで。フレームの塗装剥離をしっかりやっての部分補修又は全塗装の場合は、それを専門とする業者さん、職人さんをご紹介します。
私のは、あくまでタッチペイントの延長線上の作業です。
レストアほど大掛かりでなくても良いけど、傷を目立たなくしたい、という感じでしょうか。
こんな作業も一応やっておりますので、ご興味ある方はご相談ください。
それなりにお時間はかかりますが💦